つれづれテン子。
うらテン徒然物語。
〜テン子と、ヒヨコ〜(第29回)
ヒヨコ:・・・・・・・・・。
ヒヨコ:・・・あのさ、テン子。
テン子:・・・なんだ?
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・いつもみたいに、驚かないの?
テン子:テン子さんは24時間365日年中無休でポーカーフェイスさ。
ヒヨコ:(・・・・・・・・ウソだな。)
テン子:で、なんなのだ?
ヒヨコ:テン子はさ・・・。
なんで”ここ”に、”ないてん”さんにいるの?
テン子:?????
なんだそれは?
ヒヨコ:・・・・・・・・。
テン子:この間の”存在意義”なんたらの続きか?
ヒヨコ:・・・・・いや。
そういうわけじゃ、・・ないけどさ。
テン子:”カネ”のためだな。
人間社会は支え合いなのだ(よく言えばな)。
誰かが作ったものを頂く。
その誰かが作ってくれたものを手に入れるには金が要るのだ。(そう、それに、リッチな社に住んだり、リッチなバケーションにでたり何かと金が要るのだ。。)
ヒヨコ:・・・・・・”カネ”、か。
テン子:”夢のため”とか、言ってほしかったのか?
ヒヨコ:いや、・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・べつに。
テン子:人間とはな、様々なのだ。
夢を追って夢に活きるやつもいれば、夢中半ついえて別の人生を送るやつもいるし、夢がなくても幸せを掴んでるやつもいるし、夢に食われつつ不幸を背負いながらもそれでも夢に活きてるやつもいる。
仕方なく生きてるやつもいるし、生きられなくなって死を選んだやつもいる。
みんながみんな良き人生を送っているわけではないが、その人間の人生はその人間にしか分からない喜びや悲しみがあるのだ。
ヒヨコ:・・・だからさ、
・・・・・・・・・・・・・・・・。
何が言いたいのさ。
テン子:・・・・・さあな。
分からん。
お前がそこから何を悟るかっだよ。
ヒヨコ:・・・・・・・・・・。
・・・・・・テン子さ。
・・・・今日、熱でもあるんじゃな・・
テン子:おまえもふぉろふぉろ(そろそろ)ひふんほ(自分の)ひふふぇん(失言)に、・・・・・げほっげほ、・・気をつけろや。
ヒヨコ:(食いながらしゃべるなよ・・・・。・・・っふ、これも想定内さ。それでも口が滑ってしまう我が愚かさよ・・。)
テン子:ところで、8月は毎年恒例のいの町花火大会があるぞ。
ヒヨコ:へー優しいとこもあるんだな。
誘ってくれてん・・
ヒヨコ:な、なんで殴る・・・。
テン子:つい、・・はんほはふ(なんとなく)。
ヒヨコ:・・・・・・・(はずみで殴ってんじゃねぇ )。
ヒヨコ:花火大会といえばさ。
うらメン祭の時花火見たよな。
テン子:・・・・・・・(ああ、あれな)。
ヒヨコ:うらメン祭、また・
テン子:却下!!
ヒヨコ:まだ「うらメン祭・・」しか言ってないぞ!
テン子:「うらメン祭、また・・」の、あとに続くのは、「やろうよ!」ではないのか?
ヒヨコ:いや、まあ、そうだけどさ。
テン子はこういうお祭り事好きだろ。
なんでダメなのさ。
テン子:あれにはいろいろと準備がかかるのだ。
ほんへ(そんで)な、そう、はほほきは(あの時は)何かいろいろとコラム書いたりしてな、かなり大変だった。
そうそう、あの時は、うらメン全員強制参加で、歳時記部屋の九月の行事の部屋を作り込んだな。
ヒヨコ:ふふ・・そんなこともあったよな。
テン子:今は、ないてんさんフルタイムでフル回転させてるから調べものとかしてがっつりやり込む時間もなくてな・・、正直(次の水コラムどうしようかと考え中なのだ。)
それに、今年はいの町花火大会があるからそれに参加するのも良かろう。
いの町民とか、市内からもお客がわんさか来るぞ。
ヒヨコ:いや、・・ボクはいいよ。
テン子:それは、ひはなひ(行かない)ということか?
ヒヨコ:ボクはあんまり、そういうのはさ・・・。
・・・人がごった返して賑やかなのは苦手なんだ。
テン子:まあそうだな。お前が、あんな人がうじゃうじゃいるところに行ったら、秒で、迷子になって踏み潰されて捨て置かれる運命は見えてる。
ヒヨコ:そういうことを、懸念してるわけじゃねえよ!!(こっちが穏便にしようとてるのに・・まったく)
てかさ!そこまで”幸”薄っぺらくないわ!!
テン子:うるさいな、ムキになるなよ・・いつもの掛け合いじゃないかこんなの(ヒヨコ・・”薄幸”、認めてるじゃないか)。
ヒヨコ:ただの掛け合いで、こんなに精神的にもエネルギー的にも疲労したくないわ!!
テン子:だいたい、賑やかなのが苦手といってるわりには、うらメン活動には無遅刻無欠勤でパーフェクトに参加してるではないか!
ヒヨコ:・・いや、まあ(うらメンなんて、賑やかどころのレベルじゃないよ。考えてみればこいつら、近所迷惑でうるさいばかりでさ。性質がバラバラのくせに3匹が3匹ともに言動が暴力的で女王様な女子陣と、ハチャメチャな思考回路のネコと、それに振り回され、いくら頑張っても最終的には女子の暴言に頭から打ち砕かれてるたまに変態質なイヌのいる”チーム”。こんな凸凹な連中とよく5年もつるんでるよな、ボクも・・)。
それはそうなんだけどさ・・・。
イヌ:何や、お前ら、今日は二匹して、井戸端会議か?
テン子:ヒヨコがな・・
・・・・・・・・・・・・・そういう
・・思春期的な
・・・・・・・・悩み多き時期を今通っておるところさ。
まさに、・・・・・・・・・”チキン”だな。
ヒヨコ:・・・なにそれ、。(なに、その間!?)
なんか、・・・その言い方やめてくれない。
(なんか、腹立つんだが・・)
イヌ:・・・・・は?(・・・悩み多き時期?ヒヨコがなぁ・・??????????)
テン子:イヌよ・・ニブちんめ。
イヌ:なにが、ニブちんや!
これでもな、この鼻にかけてはどんなかすかなお肉を焼く匂いやってなちゃんとキャッチできるんや!!
人間のざっくり100万〜1億倍はある(ゆうて・・この間のワイドショーで言うてた)!!!
テン子:その嗅覚の話ではないわ!
だいたいおまえは、ちゃんと人の話を聞いておったのか?
というか、話の流れをちゃんとつかんでおらんだろうが!!
イヌ:たった今来たばかりで、話の流れなんか知るわけないやろ。
それに、ウチはヒヨコと違(ち)ごうて存在感を器用に消したり薄くしたりできんのや!!
ヒヨコ:うるせぇよ!!
ボクだって、存在感をそんなふうに器用に扱えないわ!!
イヌ:それに、ウチらは人間と違ごうて、文脈なんか気にせんのや。
テン子:文脈気にしなかったら話はできんぞ。
お前はいつも適当に話し合わせてるのか!
会話するときも全力でしろ!!
イヌ:ウチらはインスピレーションと、嗅覚でモノ言うんや!!
これでコミュニケーションとってる。
テン子:嗅覚でどうやって、人間であるテン子さんとコミュニケーションとるっていううんだ。(めちゃくちゃいってんじゃねぇ)
どこぞの雌子イヌと一緒にしてもらっては困るぞ。
あいつの鼻はいったいどうなってるのか・・。
どこでもかしこでも、くんくんと匂いを嗅ぎたがる・・。
あれで、コミュニケーションとってるっていうからな。
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・・・・(あるいは、こいつも)。
イヌもさ、・・・・。
イヌ:なんや、ヒヨコ、今日はいつもに増して「影が黒い」な・・・。
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・・(は?)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「影が薄い」の間違いじゃないのか、それ。
テン子:(・・・墓穴を掘ったな)
ヒヨコ、・・・自分の影の薄さを自覚してるんじゃないか。
ヒヨコ:(!?しまった!!?)
ち、違う!!
言葉の使い方を言ってるんだよ!
だいたいさ、言論の自由だか何だか知らないけど、言葉にむやみやたらとアレンジかけていいってもんでもないだろ!!
好き勝手言葉をいじくってたら伝わるものも伝わらなくなるだろ!!
それに、言葉は端的に言いたいことをズバリと言えた方が、伝える方も受け取る方もすっきりしていいに決まってる!!
テン子:・・・・えっ、何(アレンジ)?
(・・まあ、しかし、言わんとするところは分からなくもないが・・はっきり言って言葉の使い方云々はどうでもいい・・伝えたいことは”しんぷるいずべすと”がモットーだが、実は、くどくてねちっこい言い回しも、テン子さんわりと好きなのだ。)
ヒヨコ:てかさ、「影が黒い」ってどういう意味だよ!
イヌ:そんなにムキにならんでもええことや、ヒヨコ。
いつもの、お約束のかわいらしい”イジリ”やろ。
ヒヨコ:(・・・・・・・・おまえもかよ。)
イヌ:今日はいつも以上に存在感を消してるっていう意味や。
ヒヨコ:いや違うだろ!
存在感の無さを言いたいんだったら、やっぱり影が白いとか、薄いとかになるだろ。
イヌ:まあ、黒いんや、影がな。
それはな、つまり、・・・・・・・・・お前がな、”無気力な闇”に溶け込むくらいお前の身体の節々から発せられる存在の影が黒いいう意味やな。
ヒヨコ:やっぱりおかしいわ!!(”無気力な闇”ってなんだよ・・。)
てか、わかりにくい日本語喋ってんじゃねぇ!!
百歩譲って、存在感薄かったとしても、冒頭一発目からボクは登場してたし、しかもたっぷりテン子とおしゃべりもしてただろうが!!
テン子:・・・そうだったな、そういえば。
ヒヨコ:(・・・・ついさっきのことだろ。とばけるにしても無理があるわ・・。お前らそんなにボクを陥れたいのか!!)
テン子:イヌの登場で、ヒヨコの存在感がかき消されたのだ。
ヒヨコ:まだ消えてないわ!!
てかさ、さっきから喋ってるだろうが!!(めちゃくちゃな言い訳してんじゃねぇ!!)
お前のその弱い記憶力なんとかしろや!!
テン子:・・・・・・・・・記憶力を言われると、正直、返す言葉がないな・・・。
ヒヨコ:(・・・認めるなや。・・・余計イライラするわ。)
テン子:うむ、だから、もう少し気を使って、自分をアピールしろ。
でないと、本当に、記憶のかなたに存在を追いやってしまうことになるぞ。
ヒヨコ:(記憶力の弱さ逆手に取って開き直ってんじゃねぇ・・・。)
テン子:ところで、イヌ。
お前一匹で来るなんて、珍しいな。
今日はネコの監視はしないでいいのか?
今日はオフなのか?
イヌ:そうや、そうやった!?
うちな、ネコと買い出しに来てたんや。
けどな・・。
・・・・・・・いかん!!!?
忘れとった、ネコを探しに来たんや!!
やばい、また、・・
あいつをほっといたら、手あたり次第爆買いされてそのツケをウチに付けられる!!!
こんなところでアブラ売ってる場合やないんや!!
というか、ここにネコ来んかったか!!!!!!!!!?
テン子:来てないな。
(お気の毒に・・・)
ヒヨコ:(まったく、お騒がせなやつらだよな・・)
見なかったよ。
テン子:借金が膨らむ前に、さっさと行った方がいいぞ。
おそらく今頃は、商店街を歩き回って買い食いしまっくてるだろうからな。
イヌ:ネコぉおおおおおおおおお!!
テン子:・・・・・・・・・・・・・・・・。
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・・・・・。
テン子:ヒヨコ、見たか?
ヒヨコ:・・・・・・・・何を?
テン子:ああいうふうに、一生、何かに振り回されて、人生・・・もとい、生涯の自由とプライベートを第三者によって潰されているやつもいるということだよ。 (イヌがいい見本やね。)
ヒヨコ:(・・それ、言い方。もう少しオブラートに包んでやれよ。)
テン子:まあ、イヌ自身はそれほど、それを悲観的にはとらえてないようだがな。(たぶんそれでいいんだろうな。)
ヒヨコ:開き直ってるんだよ、イヌはさ・・・。
テン子:おそらく、生まれたときから、メロン家の一員として供に暮らしているせいで、イヌ自身の細胞があきらめに近い何かに支配されていて、それを受け入れつつネコを自分の一部のような共存という形で生活しているのだろうな。
これがまさしく、”家族”という生活形態だな。
ヒヨコ:(家族って、、何かをあきらめるもんなの?)
テン子:(家族とは、妥協や、いろいろなしがらみがあって、結構面倒くさいモノなのだ。)
それにな、勝手に膨大なツケをされて、借金が膨れ上がり、ブラックリストの常連さんになったりな、お年玉がいつの間にか食費に変えられていたりとか、帰りが遅いといちいちスマホに連絡するように要求が来たり、そういうしがらみや、厄介事が嫌でみんな家から離れて一人立ちをするのさ。
ヒヨコ:それ全部イヌのこと言ってる?(・・・・・・・・・・・・・・ああはなりたくないよな。)
テン子:人間社会に住んでいるイヌのしがらみだよ。
イヌは、番犬(自称)をやって、メロンさんのために働いている。
そのかわり、ごはんはちゃんともらえるし、おこずかいもメロンさんからもらってるだろうからな。
何かを得れば、何かは失われるものなのだ。
あいつらは、メロンさんという”家族”を手に入れて、そして、とても何か大事なものを手放している。
ヒヨコ:(・・・・何かと引き換えに、何かを失う。)
テン子:すべてを手にすることはできないのだ。
得た価値に見合った価値のモノを失う、これが世の摂理さ。
ヒヨコ:・・・・・・・家族か。
テン子:お前には、”自由”があるだろ。
それに、まだ他にも大事なものを持っているんじゃないのか?
ヒヨコ:・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・お前さ、今日、感が良すぎるぞ。
テン子:おまえに、褒め言葉は似合わんぞ。
ヒヨッコ、ヒヨコは、ひがみっこ。
ヒヨコ:あまのじゃくが言ってんじゃねぇよ。
テン子:大きなお世話さ。
2019.7.16
コラムの大広間へGO!
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2016年3月26日