- 第三十四回
氷山。
前回の”かき氷”に引き続き、氷をテーマに今回お届けします。
そもそも、氷は水が冷えて固まったもの。
地球の北と南にのはしにはまさにその代表が海の上にぷかぷか浮いているのです。
ハイ!!
と、いうわけで、テーマ「氷山」です。
みなさん。
「氷山」のイメージってどのようにお持ちでしょう?
氷山、流氷、氷床・・。
これらの違いって分かります?
テン子さんはあんまりよくわかってなかったので調べてみました。
まず、「流氷」。
海水が冷えて固まってできたものが、海をぷかぷか漂っている氷の塊のことです。
夏は、ほとんどが溶けてしまうそうです。
そして、「氷床」。
大地の上に固まってできた厚い氷の大地のことです。
南極大陸は平均2500メートルもの厚い氷で覆われているそうです。
大陸に降った雪が積もり、長い年月をかけて大地を氷で覆っていくそうです。
で、本題。
今回のテーマの「氷山」。
簡単にいうと、「氷山」は、氷の塊なんだけども、それは氷床の切れ端のことです。
つまりこういうこと。
どん!!
↓
このように、氷はどんどん海に押し出されそれがちぎれて海に流れ出ているのです。
でもこれは、南極大陸にみられる「氷山」。
では、北大西洋に存在する「氷山」はどうやってできているのか?
みなさんは北極と南極の大きな違いってご存知ですか?
南極は、大陸の上にできた氷の大地が広がっている氷の世界。
北極は、海の中にある氷の世界。
つまり、北極は、海水そのものが凍って氷の大地を造っている。
北極と南極は大地の造られ方が違うのです。
〜氷山の味は?〜
ところで、氷山をかき氷にして食べたら、どんな味がすると思います?
テン子さんは食したことないけれど、北極と南極の氷山で味は違っているみたいですよ。
と、いうのも、そもそも北極と南極で氷の造られ方が違う・・。
上で、説明したとおり、北極は海水でできた氷、南極は雪の積雪によってできた氷・・。
つまり、ここから考えると、北極の氷は、海水ですから塩っ辛くなり、南極の氷は雪でできてますので、塩っ辛くはない・・。
実際そういうことになるようです。
まあみなさん、氷床の大地に行った際にはぜひね、氷を食してみて自分で確認してみてください。
〜氷山の形は北極と南極でちがうのです。〜
北極の辺りを漂う氷山は山形の形状のものが多いそうです。
南極一帯の氷山はテーブル型の上面が平らで、巨大なものが多いそうです。
これらの違いは、やはり、氷山の造られ方が関係していて、北極でできる氷山というのは北極に流れる氷河が流れ込んでできているから卵のような形の氷山になり、南極大陸から押し出されてくる氷山というのは、大地の切れ端のようなものなので、上の面が平らになる・・。
このような関係で氷山の形は北極と南極で違うようです。
〜氷山は危険なのです!!〜
みなさん、タイタニック号というのはご存知でしょうか?
映画のモデルにもなった有名な豪華客船です。
1912年4月14日〜15日にかけての深夜。
大型の旅客船が大きな氷山に衝突し、船が沈むという大事故が起こりました。
北大西洋を航海中。
当時、海には霧がかかっており、船員は、双眼鏡を持っておらず、肉眼での目視を強いられていたそうです。
そして、前方450メートルの場所。
かすんだ海に浮かぶ高さ20メートル弱の氷山を発見。
しかし、氷山というのは水面に出ている部分は10%弱。
つまり目視で20メートルあるということは、海面下では相当大きな氷の塊が予想されます。
しかも、海面下にある部分の氷の形を予想することもできないのです。
これでは、船の軌道を変えるのも相当難しいはずです。
そして、氷山にぶつかって船が損傷する事故はタイタニック号以外にもいくつも例があります。
昔の航海では、いまみたいなハイテク機器はない。
船旅というのはとても、危険な旅だったのです。
ところで、氷山てなんで水面上にほんのちょっとしか出てないのか?って思ったことないですか?
まあ、「浮力」の問題です。
以前、「死海」のところで、浮力の話をちらっといたしました。(あの説明で、うまく伝わったかは、心配なところはありますが・・)
「浮力」を考えるとき・・。
そもそも、です。
我々は、何かを持ち上げるときにその「持ち上げるもの」の重さ分の力は最低必要になるわけです。
つまり、水の中でも同じようなことが起こっているのですよ。
例えば、1gの木の箱が水に浮いている。
我々は、その水の上の箱を見て”浮いている”と思いますが。
水からすれば、箱を水中の上に押し上げている。
あるいは、持ち上げている・・という形になるわけです。
つまり、水は、「木の箱1g分が水の中に沈もうとする力」に相当する力を使って、水の上に”箱”を持ち上げていることになる。
もし、水の上に箱が持ち上がりきらなくて、水中に沈んだ部分があったとしたら?
その沈んだ部分は水中から受ける力と同じ力で、水の中に入っていこう(沈もう)とする力なのです。
つまり、水中で、水と、箱の力の均衡がとれている部分。
もし、この均衡が崩れて、箱の、「水に沈もうとする力」が優っていれば、箱は水の中に沈んでいきます。
水に浮いているというのは、水と、水中に置いた物体の力関係において、「水中にある物体の沈もうとする力」が「水の押し出そうとする力」に負けた、という状態をイメージしていただければもう少しわかりやすいかと思いますが・・。
われわれだって、50kgのおコメを持ち上げる時にはそれに見合った力がいるでしょ?
「おコメの50kgの重さで地面に向かう力」に勝る力がなければ、おコメを空中に持ち上げることはできない・・。
と、いうことで、「氷山の一角」。
海面にちょこっと出ている、あの部分は?という問題はですね・・。
「氷山」というのはそもそも”水”の塊・・。
みなさん、理科の実験思い出してください。
氷は、凍ると体積が増えますね・・。
つまり、あのちょこんと出た部分っていうのは、その凍った時に増えた部分なんのですよ。
絵を見て、ドン!!
↓
もともと水ですから、氷全体の重さは水の時と変わらない。
だから、氷になったって、水から受ける力は、水の時と同じはず。
そういうわけで、体積が増えた部分が氷の上に出ている・・ということになる。
(ちなみに、水が凍ると約9%ほど、体積が増える(大きくなる)そうです。)
というような、せつめいで、いかがでしょうか・・?
(違っていたらぜひ、ご指摘お待ちしております・・。)
でもね、”浮力”ってのはね、実は、物体の”密度”がすごく関係していて、だから一概にものの重さだけでは浮くとか、沈むとか決まりません。
石ころはどんなに小さくても水に沈むでしょ。
(・・ええと、今回は、なぜ、石ころは、水に沈むのか・・という問題は保留にいたします。
「水コラム」ですので・・。
テン子さんは、常に忙しい・・。
そして、石ころを調べる余裕がなかった・・。)
だから、今回説明した部分ていうのは、”密度”の部分を省いて考えましたので・・。
ちなみに、”密度”に関して・・。
このような定義があるそうです。
「水より密度が大きいものは沈み、水より密度が小さいものは沈む」
例えば、「氷山」で密度の問題をいうと、氷になった水の部分体積が増えた・・結果、密度は小さくなった・・。
上の定義に当てはまりますので、水に浮く。
(くれぐれも、不備があれば、ご指摘お待ちしております・・。)
「氷山」考察してみました。
でもね、考えてみてください。
もし、水が、凍っても体積が変わらなかったら、水の中にぷかぷか浮いている状態になるわけですよね。
それって、船からすればますます予測なんてできませんよね。
今は、ハイテク機器が装備されているはずですので、氷山があっても予測が可能かと思いますが・・。
むかしの航海にとっては、”一角”だけでも海の上に氷山が出ていて、良かったのかもな・・。
ちなみに、南極北極の氷山は、地球の冷却機能の役割も果たしているのではないか・・と考えられております。
つまり、地球が、太陽熱で、これ以上暑くならないように・・。
なので、とても大事な役割を果たしているのですよ!!
まあ、若い皆さんにはね、ぜひね、”浮力”興味を持たれた方は、ご自分で勉強していただきたい。
テン子さんも、がんばって、”浮力”調べてみましたが・・。
このような説明で良いものか心配なとこもありますが・・。
”氷山”に興味を持っていただける程度の・・。
・・・あくまで、コラムですので・・。
くれぐれも、学校の先生とかね、その道の偉い学者さんに、ちゃんとした解答をもらって、しっかりとした知識を付けてくださいね・・。
”浮力”・・ぜひね、「アルキメデスの原理」を勉強していただいて・・。
”密度”との関係なんかもね、ぜひ、じっくり勉強していただいて・・。
ついでに、地球温暖化の問題なんかも解決していただいてね・・。
少年よ!大志を抱け!!そして、地球を守るヒーローになるのだ!!!
南極と北極の氷を守るのだ!!
それでは、
こうご期待!!!!!!!
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