水にっき。

  • 第4回 暗がりのせんせい。


  • ここでは、わたし、キンギョが詠ったオリジナルのポエムをご覧いただけます。

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    暗がりのせんせい。


    いつまでたっても何もない。     
    あの子はずっと待っている。

    あの日、あの時、あの場所で
    あの日、あの時、あの人は。     


    あの子の目を見て     
    おびえてた。     

    薄明りの大ホール     
    観客席にただひとり。     
    あの子はそこで聞いていた。     

    白い光に照らされて、人形たちが詠ってる。     

    瞳の中の人形は     
    白いきものに身を包み
    声高らかに戯れる。

    あの時、あの場所、あの人は            
    まっすぐ舞台に目を向けて        
    人形たちを威嚇する。          

    この日、この場所、あの子の瞳。     
    記憶の中の幽霊の     
    言霊一つ刻まれて。          

    あの子の瞳は何みてる?      

    みず部屋へもどるわ。
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    2016年9月22日