水にっき。

  • 第44回 黒い。


  • ここでは、わたし、キンギョが詠ったオリジナルのポエムをご覧いただけます。

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    黒い。


    黒く光を反射する小さなリングがその手の中にある。

    今にもその中に吸い込まれていきそうな黒色。

    その黒を見つめる瞳に心がささやく。


    しっかり立って。

    今はまだ、ここにいるだけでいい。


    その黒の放つ光は
    バラバラなりそうなあの子の心を一つにつなげている。

    薬指に光る黒色の光。

    そこに映したあのひとの面影を見失わないように
    黒い光の中を追っていく。

    みず部屋へもどるわ。
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    2016年10月21日