水にっき。

  • 第9回 秋の訪問者。


  • ここでは、わたし、キンギョが詠ったオリジナルのポエムをご覧いただけます。

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    秋の訪問者。


    「ここは、あなたの来る場所じゃないよ。
    こんなところで何してるのさ。」

    あの子はそう言って、また自分の手元に集中してる。


    ゴーゴー
    ガラガラ
    どっすんどっすん


    「ここはあなたのいるところじゃない。
    ここは、わたしが生きするために活きる場所。」


    そして、あなたは、そうやって
    いつの間にか、動かなくなってた。

    あなたは再び、眠りについていた。

    時の止まった黒い屍が
    その形のまま
    そこに立っててうごかない。


    気づかなかった。
    自分の息することで精いっぱいだった。
    あの涙は今はもうないよ。
    忘却の彼方に置いてきた。



    なにしにきたのさ・・・。

    いまさら来られてもね。

    そんなすがたして
    何が言いたいのさ・・。


    おそいんだよね、のろのろかめさん。



    何もかもが夢に消え
    はかなく舞い散るはなびらは
    ガラスの心を切り刻む。


    オハグロトンボが舞っている。

    あの子のうごくの待っている。

    みず部屋へもどるわ。
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    2016年9月25日