みずとは、なんぞや!?。
水とはそのA
〜海のフシギ。〜
地球ができて約46億年。
海は、地球の成長過程でできた地球の一部。
数千万年降り続いた雨によってできた大きな水たまり。
総面積約3億6106万平方キロメートル。
陸地の約2.42倍。
地表の70%を占める。
塩分濃度3%。
海水の総量約13億4993万平方キロメートル。
我々の想像を絶する数値。
この大きな水たまりの中に想像を絶するような水の世界が広がっていて、おびただしい数の海洋生物たちがそれぞれ
の生命を紡いでいる。
我々陸上生物たちも始まりは海。
海は、この地球に住む全生命体の母体でもあるのです。
■海の塩水のこと
海の水はしょっぱい。
我々の口には、しょっぱいのです。
・・・・・というか。
なぜしょっぱく感じるかというと、我々の体内の塩分濃度が海の水の塩分濃度より低いからです。
なので、海水を口にしたとき辛く感じるのは、体内の塩分と、海水の塩分の差・・つまり、海水のしょっぱさが濃いのでその分を感じているわけですね。
ではでは。
その海の水。
なんでしょっぱいのか疑問に思ったことないですか?
というわけで海水のナゾにせまりましょう!
我々の住んでいる現代の世界の海、なぜこんな塩水の中で生物は生きていけるのかそれも不思議ですが。
そもそも、海っていつからしょっぱいのか?
なぜしょっぱいのか?
水コラムでは度々水の性質的なところに触れたコラムを出してきました。
そのなかで、「第八回軟水?硬水?なんじゃらほい?パート1」で少し触れました。
陸地に溜まった水は、陸地から海に向かって流れてくる途中でその土地の岩石に含まれているミネラルを溶かし、一緒に海まで運んでいく。
このように、陸上に溜まった水は海水になるまでに土や、岩の中の成分も一緒に運んできたりするのです。
と、まあ、これは現代の一部の水の循環の様子ですが。
この地球ができて今に至るまでに様々な地殻の変化や、地球の大気の流れなど、まさに地球規模の地球内部改革が数十億年にわたって起こってきました。
この地球。
宇宙のどこかで、岩石どうしが衝突をはじめました。
地球は徐々に丸く形作られていきます。
地球内部で大地や空の様々な変動が起こります。
そして、あるとき空にできた水蒸気が大気中に漂っていた塩素を溶かしながら水滴となり、大雨が地面に打ち付けます。
大雨が降り続くこと数千万年。
できたこの水たまりが、最初の”海”です。
最初の海は、今のような海水ではありませんでした。
大気中の塩素を溶かしながら降ってきた雨であったため、できた海は塩酸を含んだ酸性の水でした。
しかし、海の下に沈んでいた岩石に含まれるナトリウムと塩素を含んだ水が化学反応し、中和されて現在のような塩分を含んだ水になっていきました。
■では海水の成分について。
海水は自然界に存在する元素92種類のすべてを溶かしこんでいます。
しかし、そのうちの99%をつぎの8つの元素が占めています。
塩素、ナトリウム、硫黄、マグネシウム、カルシウム、カリウム、炭素、臭素です。
そして、このうちの85%は塩素とナトリウムで占めており、この2つが化合して塩化ナトリウム(塩)を作っているのです。
では、なぜ水に占める割合が塩化ナトリウム(塩)が多いのか。
それは、この地球を作っている(地球上に存在する)物質の中でナトリウムイオンと塩素イオンは水に溶けやすく、海水中で安定して存在できるからです。
また、化学反応や、生物による塩化ナトリウム(塩)の除去がほとんどないのです。
その結果海水に含まれる分だけの塩化ナトリウム(塩・平均約3.5%分)が海の水の中に残ったというわけです。
■海水の塩分濃度について。
塩分濃度:1kg(1リットル)の中にどのくらいの塩分が溶け込んでいるかということを表した数値。
つまり、塩分濃度3%の海水というのは1kgの水の中に30gの塩分が含まれているということになります。
世界中の海洋の約95%において、塩分濃度は約3.3〜3.7%の間にあり、平均約3.5%にあります。
つまり、場所によって微差で、その塩分濃度は変わっています。
例えば、大西洋の北部亜熱帯海域の海水は平均に比べ塩分濃度が高く、太平洋は塩分濃度が低い数値が出ています。
ペルシア湾や、紅海においては4.2%以上の数値が出ているそうです。
このような違いは、その土地や場所での環境が大きく影響しています。
北極や、南極周り(約3.4%)のような氷で覆われた場所では、氷が海に溶けだし周辺の海水が薄まり、塩分濃度が低くなります。
また、降水量が多い地域や川からなどの淡水が多く流れ込む場所でも塩分濃度は低いのです。
いっぽう、塩分濃度の高い場所というのは川からの淡水がほとんど流れてこないところであったり、海水の蒸発が多いところです。
では、海の塩分濃度は薄まったり濃くなったりして変わったりはしないのでしょうか?
これは、地球の水の循環により一定に保たれています。
まず、塩を溶かす側の水。
水、つまり個体(氷)液体(水)気体(水蒸気)と、形を変えて存在している水分が、空と陸と海の間をぐるぐる循環しています(水分3形態の地球内での循環)。
それにより、地球内で水は一定に保たれているのです。
しかし、やはり近年の地球温暖化により北極や南極の氷が溶けだしているので、海水が増えていくことが危惧されます。
そして、水に溶け込まれる側の塩。
これは、河川水が陸上の岩石に含まれているミネラル分を溶かし海に運び込んでいく分の塩分があります。
しかし・・・。
ここで、疑問がわきませんか?
陸地から運ばれてくる塩分が海にどんどんたまっていって、海の水は塩分が濃くなっていくのでは?
海の水。
海の中は、海洋生物たちの暮らしの場。
そこに住む生物たちにより塩分を取り込まれたり、海の中で化学変化を起こしたりしそれらの塩の成分は死骸の堆積物となって海底に堆積されていきます。
また、そのほかにも元素によっては、海の中から除去されるものと海の中に滞留しているものもあります。
つまり、海水は陸地から運ばれてきたミネラル分が供給されますが、海水中で起こる化学反応や海洋生物たちの吸収があるために海の塩分濃度はうまく一定を保っているのです。
■考察
うむ、このような海水の地球システムも数十億年という長い年月の地球改変が作り上げていったものと思います。
こうして、みてみますと、実に合理的にできている。
海水の塩分濃度が一定に保たれているのは、やはり、海水中に生息している生物たちの生命活動によるものだと思います。
生物が生きるために海水を使い、そして、死骸となって、海水中で化学反応を起こす。
生きものが存在していなければ、海水の塩分濃度は永遠に上がっていったかもしれません。
今あるモノの何かが欠けても、おそらく、この地球はバランスを崩すでしょう。
そして、その傾いたバランスをまたどこかで釣り合わせるために、新しい地球システムをつくるのかもしれません。
地球上でおこっている自然災害。
地震、台風、豪雪、落雷ほかにも、地域によって様々な災害が起こっています。
しかし、それらは我々人間が引き起こしている部分もあるかもしれません。
我々が、進化という名目を掲げて都合のよいように地球を無視した改革を行う。
地球はもろにその影響を受けるのです。
かつて、世界中でレイチェルカーソンの「沈黙の春」が注目されました。
農薬によって、自然界の食物連鎖が引き起こした公害汚染。
けして、キレイごとで言っているのではないのです。
我々のしでかしてしまったことは、結局我々に帰ってくるということなのです。
というわけで、まだまだ不十分ですが、今回はこれで終わりです。
しかし水となるとやはりムズカシイ。
どこを切り取っても、あちこちにつながっていて、謎だらけ。
でわでわ、次回まで。
■参考文献ホームページ■
・ウィキペディア
・海洋政策研究所ブログ
http://blog.canpan.info/oprf/archive/70
・おしえて!海のこと、地球のこと<ジャムスティック・キッズ
https://www.jamstec.go.jp/j/kids/qa/01_3.html
・海水中の塩分とその起源
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/taikitoumi/kaisuinososei.htm
■参考文献ホームページ■