水にっき。

  • 第42回 境界線。


  • ここでは、わたし、キンギョが詠ったオリジナルのポエムをご覧いただけます。

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    境界線。


    テレビを見なくなったのはそのせいかもしれない。

    いまにもとぎれそうな
    かすかに見えるその面影を追って。


    もう、それを飲んでも直らないよ。

    だってさ、これがボクなんだ。

    たとえばさ、キミがそれを飲み続けてさ
    きもちがラクになって、どんどん良くなるとするじゃない。

    それはさ
    つまり、ボクをこの世から消すことを意味するんだよね。


    ・・・そんなの、知ってるよ。
    でもあんた、こんなものじゃ消えないでしょ?


    ・・・・・・そうだね。


    今日も、いつものニュースを見て、バラエティ番組を見て。

    テレビのこっち側のあの子は
    テレビの前で境界線の上を歩く。。

    かすかに感じるあの面影を見失わないように・・・。

    みず部屋へもどるわ。
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    2016年10月21日